画伯、吉野公賀について(2)

前回のブログでご紹介させて頂きました「画伯:吉野公賀について」。今回は核心に迫る内容をお届けしたいと思います。

 

「mother’s day」
「mother’s day」

 

「永遠に」
「永遠に」

 

「meditation’s room」
「meditation’s room」

 

上記掲載の作品たち…これらを見て、このアーティストが画家の命でもある「眼」にハンディを抱えているとお気付きになった方が何人いらっしゃるでしょうか?

 
実は、先天性の緑内障を抱えているのです。 成人して、そうですね…ちょうど吉野画伯が大学卒業後すぐの、まさに就職したての20代前半、その大きな病気が発症。

 
突然ドクターから、「あなたの目は手術が必要。そして、それを機に回復していくのではなく、今の状態をいかにキープさせるかが勝負なのだ!」と。皆様も、よくあるTVの健康番組などで「緑内障」についても、幾分かはご存知でしょう。
一般的に、視界(視力)が次第に欠けていく…という重篤な病気ですね。我々もその一般的な(まさに軽い、簡単な)情報しか持ち合わせておりませんでした。人間の体が実によく作られていて、一つの目がちょっとずつ見えなくなっていっても、片方の目が視界(視力)をカバーするというのも、よく聞く話です。そうなんです。だからこそ恐ろしい病気なのです。緑内障の一番恐ろしい所は、まさに気付くのが遅くなる可能性があるという事なのです。

 
この吉野画伯も先天性ですから、生まれた時からこのハンディは持っていたのです。しかし、発症がたまたま成人して間もなくだった…ということなのです。

 

制作風景
制作風景

 

制作風景
制作風景

 

制作風景
制作風景

 

吉野公賀画伯曰く「やはり突然のことでしたから驚きましたし、ショックでしたし、今後のことが不安でした。いつ、見えなくなってしまうのだろう…と常に危機感を感じながら生きていく人生が始まったのだ…」と。残念ながら早い時期の発見とはいきませんでした。

 
当時勤めていた会社では、ゆっくり一緒に仕事をしよう…と社長さんに声を掛けて頂いていたそうです。しかし、迷惑をかけるのは目に見えていると判断した画伯は、退職を決意。
でも、このハンディを持ったまま、どうやって働こう?何を目標に生きていこう?家族は?今後の生活は?病気の進行は?
まさに疑問と不安だらけだったと吉野画伯は振り返ります。

 

アトリエでの様子
アトリエでの様子

 

アトリエでの様子
アトリエでの様子

 

アトリエでの様子
アトリエでの様子

 

画家になると決意を固めたのは、そんな最中だったといいます。自分の一番やりたいこと!今の自分だから分かる!!やりたいことを出来ることから始めよう!!!
次第に、周囲の協力を得られるようになり、自分の生きる道を見つけ出し、泣いて迷って苦しむだけしか出来なかった自分から、まさに脱皮していく瞬間とでも言うのでしょうか!?

 

画家「吉野公賀」を応援して下さる方が、地元を中心に出来始め、思い切ってアメリカでの個展にも挑戦しました。大きなチャレンジです。それは精神的にも経済的にも…。そんな中、また病気の悪化。手術。個展開催中の渡米は叶わず…。

 

「夢」
「夢」

 

「GHOST」
「GHOST」

 

「つづく」
「つづく」

 

人生のいいところ、大変なところ…一般的に長い時間(人生)の中で経験していくであろう様々なことを、一気に30才前後で経験してしまっている画伯というより、「人」なのだと感じます。

 
沢山の物を背負った人だからこそ、感じるもの、与えるもの、表現できるもの、チャレンジできるもの、頑張れること…があるのだと思います。
珍しいテクニックやその画家ならではのテーマなど、我々見る者に対して「大きな衝撃!」を与えるアーティストは多く存在します。今回の吉野公賀画伯は、テクニックだけでは表現できないものを持つアーティストです。
今年の冬、フジムラコンテンポラリーアートが提供する新しいアーティスト「吉野公賀」。是非、ご覧になってみて下さい。

 

最後に、吉野公賀画伯から頂戴した当社の4周年記念に際してのコメントも併せて、ご紹介させて頂きます。

 

フジムラコンテンポラリーアートの皆様、
この度は「4周年」誠におめでとうございます。


アートを心から愛する人々との交流は、人生を豊かにしてくれます。そんな素敵なお客様を大切にするフジムラコンテンポラリーアートとの出会いは、私自身をも大きく成長させてくれるでしょう。

ギャラリーに入ると、笑顔の絶えない温かい雰囲気に包まれていますが、作品達からも展示されている喜びが伝わってくるようです。

末筆ながら、今後の益々のご発展と共に、この心地よい空間が末永く続いていくことを心より願います。今後ともよろしくお願い申し上げます。

吉野公賀