フェルメールからのラブレター展 in 渋谷Bunkamuraザ・ミュージアム

こんにちは、堀田です☆去年から大々的に告知されていて気になっていた企画展、渋谷Bunkamuraザ・ミュージアム にて開催されている『フェルメールからのラブレター展』に足を運んできました =・ω・=

 

渋谷駅からわずか徒歩5分
渋谷駅からわずか徒歩5分

 

光の魔術師・フェルメールの原画来日
光の魔術師・フェルメールの原画来日

 

近くにはカフェラウンジも♪
近くにはカフェラウンジも♪

 

ひとことで言うと、大変満足度が高く、素晴らしい展覧会でした・*.。゜☆・・゜
タイトルからもわかるように、“手紙”をテーマとした今展では17世紀オランダ美術黄金時代を代表する作家「ヨハネス・フェルメール」の傑作3点と、同時代の巨匠によるオランダ室内画の名作を通し、17世紀オランダにおけるコミュニケーションの在り方を紹介しています。

 

スペイン支配から独立を果たしたオランダは、ヨーロッパ諸国の中で先駆けて市民社会を確立しました。さらに世界貿易の活性化が国を豊かにし、市民生活も次第に潤っていきます。
そのような中で、当時人々がどのような形でコミュニケーションを交わしていたかをこの展覧会では 【人々のやりとり ーしぐさ、視線、表情ー 】【家族の絆、家族の空間】【手紙を通したコミュニケーション】【職業上の、あるいは学術的コミュニケーション】 という、4つの章に分けて展観していました。

 

作品の中に描かれる日常の風景から、当時の人々が何に重きをおいて暮らしていたのか…描かれているモチーフや何気ない仕草から読み取れる感情をわかりやすく説いてくれていました。
例えば、

 

「手紙を書く女」
「手紙を書く女」

 

●「手紙を書く女」【1670年頃 油彩・板】という作品では、リュート(楽器)が愛のシンボルとされ、ここでは手紙の書き手が「音楽を共に奏でる」ことを望む恋人の不在の象徴とされています。

 

「手紙を読む女性とトリック・トラック遊びをする男たち」
「手紙を読む女性とトリック・トラック遊びをする男たち」

 

●「手紙を読む女とトリック・トラック遊びをする男たち」【油彩・キャンバス】という作品では、忠実さや献身と関連づけられる小さな犬から、この手紙が恋文であることが推測されています。

 

上記の2作はどちらも同じ画家、「フランス・ファン・ミーリス(1世)」によるもので私が今展で特に魅了された作家の内の一人でした。物の質感の優れた描写が際立つ優美な作品で知られるこの画家は、精密な描写で人物の情緒的な相互関係を見事に捉え、生前から名声を得ていたそうです。その技量は長男にも受け継がれ、共作も何作か生み出しています。

 

「羽根ペンを削る学者」 ~ ヘリット・ダウ ~
「羽根ペンを削る学者」
~ ヘリット・ダウ ~

 

「ダヴィデとウリヤ」 ~ ピーテル・ラストマン ~
「ダヴィデとウリヤ」
~ ピーテル・ラストマン ~

 

作品の中には、“光と陰”の巨匠「レンブラント」に15歳で弟子入りした作家「ヘリット・ダウ」の作品や、そのレンブラントの師としても知られる「ピーテル・ラストマン」の旧約聖書の逸話を描く作品など様々なものがありました。

 
とにかく今展で私が驚いたのは作品の描写力の質の高さでした…ドレスの光沢、キルト刺繍の質感、人々に視線、陰影…手で触れられそうな臨場感や透明感。その世界に引き込まれる程の空間に、危うく20世紀に生まれたことを忘れるところでした……!!

 

 

《レター・ラック》1703年、エドワード・コリエル17世紀のオランダでは、市民たちの識字率の高さ(当時のヨーロッパでは最も識字率が高い国だった!)と郵便制度の飛躍的な発達、また出版の主要中心地であったことなどから手紙のやりとりが普及しました。

当時は紙が高価だった為、「封筒」を使わずに1枚の紙を折りたたみ表面に送り先を書き込んでいたそうです。また、蝋を炎で溶かし 紙の上にスタンプで刻印する「封蝋」を用いることによって、手紙を受け取る本人にしかそれを開けることが出来ない、「個人文書」のやりとりが可能になったとされています。

 

手紙のやりとりが出来るようになって、仕事のやり方、人との付き合い方などが劇的に変化していったそう。『自分の気持ちを整理して、紙にしたためるという行為そのものが、人々にとっては新しいことだった 』 と今展では解説していました。

 
そしてそして……展覧会の目玉でもある光の魔術師・ヨハネス・フェルメールの3作!!

 

「手紙を書く女」
「手紙を書く女」

 

「手紙を読む青衣の女」
「手紙を読む青衣の女」

 

「手紙を書く女と召使い」
「手紙を書く女と召使い」

 

アムステルダム美術館所蔵の【手紙を読む青衣の女】は2010~2011年にかけて行われた最期の修復作業を終え、何と世界に先駆けて日本初公開…!350年経ち、再び蘇る色彩。。。この作品を修復し、制作当初の澄んだ青の色合い、精巧な細部、全体の明るさを取り戻すことはアムステルダム国立美術館の長年に渡る願いだったそうです。

 
★Bunkamuraのスタッフさんに伺ったところ(わざわざ調べにいって下さったお兄さん、ありがとうございました!!)こちらのミュージアムでは大体3~4年くらい前から企画内容が決められるそうですが、フェルメールの今3作の公開展示は1年程前ようやく決定したそうです。貴重。

 
この修復作業を終え、フェルメール自身の描いた当時の色合い、明るい光の表現が蘇りました。作中の女性が着ている衣の色、天然のウルトラマリンブルーはラピスラズリの青色が大変美しく印象的で、《フェルメール・ブルー》と呼ばるのにも頷けます。

 
この時代、画中に描かれた地図は多くの場合恋人の不在をほのめかすモチーフとされたそうです。当時、船上や海外で働くことを余儀なくされたオランダの男達にとって、安否を伝える手紙は重要な役割を果たしていたそうですが…驚いたことに、アジアへの手紙は商船によって多くの月日をかけて運ばれ、差出人が返事を受け取れるのは少なくとも2年先のことでしかなかったという…。

 

このような経緯を知り、今日のようにメールやインターネット、電話などの手段がなかった時代に、人々が手紙に対しどれだけの想いを文字に綴り相手に伝えていたことがわかり、胸がじんとしました。しかし同時に、便利になった現代だからこそ手紙をもらった際に相手の文字の癖や、隠された想いを知った時に心動かされる瞬間もあるのではないだろうか、と思わずにいられません。・・・。・*.。゜☆・・゜

 
ある日突然、 お客様にもフジムラコンテンポラリーアートのスタッフから心を込めたお手紙が届く日があるかもしれません。
展示会の開期は2012年3月14日(ホワイトデー♡)まで。スタッフPは2度も足を運ぶほどでした。Blogでは伝えきれない原画の色合いや臨場感を、ぜひ足を運びご堪能くださいませ=・ω<=