
僕にとって白鳥は輪廻転生のシンボルだ。そしてそれ以上に真の直感の神秘を具現化しているものでもある。
夜が来るとこの偉大な鳥は、美しく澄んだ精神の永遠の王国へ帰還するために夜の門(2つの寺院)を通り過ぎてゆく。

秋も深まって最後の木の葉が散るとき、空気は静かな憂鬱で満たされている − 冬がやってくるのだ。そして我々の思う未来や願い、目標といったもの、つまり儚い人生そのものは、無防備にも我々の前に広がる木枯らしと秋雨に晒されている。
しかし自然の織り成す美とハーモニーは未だそこにとどまっている。夏のように軽やかではないけれど、よりいっそうその美しさを主張するかのように・・・

ギリシャ神話によると、死者の魂は黄泉の国に向かう途中、忘却の川に浸かることで過去の人生の呪縛からゆっくりと解放されていくという。僕にとってこの川は複雑な現実世界の中で2つの天体を結ぶ橋のようなものでもある。
たったひとつの宇宙の力と真実との融合に向けて、個人的な経験から解き放たれる旅のシンボルなんだ。

夜が終わり、暗い雲が消えてゆこうとしている。そして天からの幸運と祝福の象徴である虹に向かって我々の希望の象徴である鷹が飛び立っていく。新たなる1日へと未来への希望にあふれている

太陽が地平線を昇ってきた瞬間、僕達は「世界の狭間」に存在している。
向こうには暗くて冷たく、しかし想像しがたいほどの美と磁力の神秘をたたえた宇宙が果てしなく広がり、こちらにはすべての命に力を与え、僕達を暖、信頼、希望で満たしてくれる身近な太陽が輝いている。新しい1日が今始まろうとしている。



