最新作品情報(1/2)Ule W.Ritgen『最新作発表展 2018』

2018年度発表の最新作をご紹介致します。
まず1点目は、今月の企画展案内ハガキにてご紹介させて頂いた作品。

 

Ule W.Ritgenの2018年最新作品Schweigen

『Schweigen -沈黙-』

 

■ウレ・リトゲン画伯による作品解説

タイトルの「Schweigen」を訳すとしたら「沈黙」なんだけれど、本当のニュアンスは「何も言わないこと」ではなくて、「無を語ること」なんだ。同タイトルの詩(※)は、言葉にがんじがらめになっている世界から無の境地への魂の離脱と解放を表現している。そのプロセスが全て素晴らしく詩的な、やさしい言葉で綴られている。「Schweigen」は高い意識レベル、それはすなわち言葉には置き換えることができない状態をも反映している。

 

ここに浮かんでいる、あるいは漂っている船は魂と解放へのシンボルで、変わり続ける風と「夜」の波から逃れ、今夜明けへと漕ぎだしてゆく。「夜」とは言葉にがんじがらめになっている生を意味している。

このモチーフを製作していく過程で気をつけていたのは、物理的なビジョンを正確に描写することより、夢のような、全体としての雰囲気やフィーリングを描くことだった。そのため船は船底から描かれ、内面のビジョンとして全体の風景はほとんど浮遊しぼやけているようなシンボリックな形に仕上がった。


(※)ウレ・リトゲン画伯は、たくさんのモチーフを Zeno Roth の詩集からインスパイアされて作成しており、その場合は詩と同じタイトルを絵のタイトルに採用している。
この絵画作品の元になった詩は 1994 年の6月にイギリス、Seaford の海岸で書かれたもの。