JR上野駅の公園口から徒歩1分の距離にある「国立西洋美術館」。
「国立西洋美術館」は1959年、有名建築家によって設計され、開催期間62日間で入場者数107万人1,352人を記録した【バーンズ・コレクション展(1994年)】など、数多くの有名展覧会が開催された歴史を持ちます。
また周辺には、東京国立博物館や東京国立科学博物館、東京都美術館といった文化施設が集結しているのも特徴。
他にも、パンダで有名な上野動物園や不忍池(しのばずのいけ)、商店街のアメヤ横丁など観光スポットとも隣接しているので、カップルや家族連れで訪れるにも最適な場所です。
国立西洋美術館のアクセスと行き方・場所
■名称
国立西洋美術館/The National Museum of Western Art
■所在地
〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号
■開館時間
9:30~17:30(金・土曜 常設展・企画展とも20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
※閉館時間は変更することがあります。
■休館日
毎週月曜日
※ただし、月曜日が祝日または祝日の振替休日となる場合は開館し、翌日の火曜日が休館
■交通
・JR上野駅…公園口→徒歩1分
・京成上野駅…正面口→徒歩7分
・東京メトロ銀座線・日比谷線…7番出口→徒歩8分
■公式サイト
https://www.nmwa.go.jp/
国立西洋美術館:最寄駅からの行き方

美術館や博物館が集まっている上野駅。
その中でも「国立西洋美術館」は、JR上野駅から最も近い美術館になります。
- JR上野駅…公園口→徒歩1分
- 京成上野駅…正面口→徒歩7分
- 東京メトロ銀座線・日比谷線…7番出口→徒歩8分

出口は「公園改札」。

改札を抜ければ徒歩1分でアクセス。
もはや目の前です。
↑この写真の撮影場所付近が、もう美術館!
エキュート上野「MUSEUM TICKETS(美術館チケットうりば)」
ちなみに「公園改札」の近く、改札内商業施設「エキュート上野」には、

上野公園にある各美術館、博物館の企画展入場券を販売する「MUSEUM TICKETS(美術館チケットうりば)」が存在します。
前売り券、当日券ともに取り扱いするチケット販売カウンターとなっています。
さすが文化の集積地、上野駅!
■MUSEUM TICKETS
所在地:JR上野駅 エキュート上野 3階
営業時間:8:30~16:30 ※金曜日は~19:30
定休日:月曜 ※祝日は営業
電話番号:03-5826-5616
企画展によっては事前前売り対応のみという場合もあるので、必ず展覧会の公式サイトで確認して下さい。
国立西洋美術館周辺の駐車場
「国立西洋美術館」に専用駐車場はありませんので近隣駐車場を3つご紹介します。
上野パーキングセンター

所在地:東京都台東区上野公園1-50
駐車台数:400台
営業時間:24時間
駐車料金:30分300円
《最大料金》平日2,000円、土日祝3,000円
備考:当日最大料金あり、国立西洋美術館利用で10%サービス、子育て支援割引あり
URL:上野パーキングセンター
Parking in 上野駅前

所在地:東京都台東区上野7-1
駐車台数:150台
営業時間:24時間
駐車料金:平日昼30分300円、土日祝昼60分600円
《最大料金》平日入庫当日24時まで最大1,800円 ※1回限り
備考:当日最大料金あり
URL:Parking in 上野駅前
上野中央通り地下駐車場

所在地:東京都台東区上野2丁目13番先
駐車台数:300台
営業時間:24時間
駐車料金:8時〜22時/最初の30分300円 以降10分ごと100円、22時〜8時/30分100円 最大料金500円
《最大料金》8時〜22時まで ※土日祝は対象外
備考:最大料金あり
URL:上野中央通り地下駐車場
国立西洋美術館とは
1910年代から1920年代にかけて、日本の実業家であった松方幸次郎はフランスで多くの美術品を収集(松方コレクション)していました。
しかしながら第二次世界大戦後、フランス政府から敵国資産として差し押えを受けてしまったコレクションの数々。

その後、日本に“寄贈返還”されることになりましたが、松方コレクションを広く公衆に展示するために美術館を設置することという条件にもとづき、1959年に発足したのが「国立西洋美術館」になります。
20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエの設計で建設された本館は、2016年に「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成資産として世界文化遺産にも登録されました。
国立西洋美術館の特徴:松方コレクション
印象派の絵画やロダンの彫刻を中心とするフランス美術コレクションで、浮世絵が約8,000点、西洋美術が約3,000点で総数は1万点を超えていたとも言われる松方コレクション。
焼失したり行方が分からなくなっているものもありますが、コレクションの一部は国立西洋美術館に所蔵されています。


こうやって屋外展示されている作品もあるので観覧し放題という贅沢さ…。
他にも、ロダン作品が4点、屋外展示されています。
貴重!世界に7点しかない『地獄の門』を見逃すな!

「国立西洋美術館」の前庭にある、この大きな作品が『地獄の門』。
原型は1880年〜1917年に作られ、高さ5.4m×幅3.9m×厚1m、重さ7tという巨大なブロンズ、モニュメントです。
とにかく大きくて圧倒されます!
下から天を仰ぐ形で…そびえ立つ“門”をご鑑賞ください。
『地獄の門』とは?

Nadar / Public domain
『地獄の門』とは、19世紀を代表する彫刻家で、“近代彫刻の父”と称されるフランスの彫刻家オーギュスト・ロダンによるブロンズ作品です。
1880年、新たに建設されるパリの装飾美術館の入口扉を制作して欲しいと政府から依頼を受けると、ためらうことなく扉のテーマを“地獄の門”に決定したロダン。
世界観として、ミケランジェロの「最後の審判」、愛読書ボードレールの「悪の華」などから影響を受けており、とりわけダンテの叙事詩「神曲」の地獄篇から構想を得たとされています。
現在、世界に存在する『地獄の門』シリーズのブロンズ7体の内、2体が日本にあります。
そして世界で一番最初に展示された作品が、この「国立西洋美術館」の前庭に置かれている門扉なのです…!
もう1体は、静岡県立美術館にあります。
ロダンは終生この大作の制作に取り組み、彼の多くの独立した作品が『地獄の門』に関連して生み出されました。
地獄の門から独立した『考える人』

『考える人』…タンパン(扉上部の装飾部分)の中央に坐って、墜ち行く人々を凝視する男。
日本でもとりわけ有名になった『考える人』も、この『地獄の門』を構成する群像の一つとして創られたもので、そこから独立した作品なんです( ᵔᴥᵔU
1959年にフランス政府から寄贈返還された本作は、「国立西洋美術館」の開館と同時に展示され、2019年に開館60年を迎えた当館の歴史や歳月を物語るに相応しい象徴的な作品となっています。
「国立西洋美術館」の入口(=美術の門)の隣に鎮座し見守る、神聖な第二の門と言える作品なのです♪
国立西洋美術館で入場者数が50万人を超えた展覧会
1959年の発足以来、たくさんの展覧会を実施してきた「国立西洋美術館」。
その中でも入場者数が50万人を超えた大型展覧会をまとめてみました。
- ルーヴルを中心とするフランス美術展(1961年・会場は東京国立博物館)入場者数:72万2,082人
- ミロのビーナス特別公開(1964年)83万1,198人
- ゴヤ展(1971年)57万4,502人
- セザンヌ展(1974年)54万1,149人
- ミレーの「晩鐘」と19世紀フランス名画展: ミッテラン大統領来日記念(1982年)53万1,144人
- 欧州評議会特別展 西洋の美術: その空間表現の流れ(1987年)61万1,983人
- バーンズ・コレクション展(1994年)107万1,352人
- オルセー美術館展1999─19世紀の夢と現実(1999年)58万6,273人
- プラド美術館展: スペイン王室コレクションの美と栄光(2002年)51万6,711人
- ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画(2009年)85万1,256人
- ラファエロ(2013年)50万5,246人
国立西洋美術館の館内レストラン カフェすいれん
「国立西洋美術館」1階には、展覧会の観覧券なしでも利用できる「カフェすいれん」があります。
中庭に面した明るい雰囲気のレストランで、ケーキセットや、西欧料理を中心とした食事(ワインやビールも)を楽しめます。
営業時間:
10:00~17:15(食事11:00~16:30、喫茶10:00~17:00)
金曜・土曜…10:00~19:00(食事11:00~18:10、喫茶10:00~18:30)
休業日:
毎週月曜日 ※月曜日が祝日または振替休日となる場合は翌日休業
年末年始(12/28~1/1)その他美術館休館日に準ずる
席数:
62席
その他:
・ランチセットメニューは16:30まで注文可(金・土は18:10まで)。
・Suica電子マネーサービス、クレジットカードが利用可。
国立西洋美術館:総括
当初は、松方コレクション(印象派の絵画およびロダンの彫刻を中心とするフランス美術コレクション)を保存・公開するために設立された「国立西洋美術館」。
その名の通り、西洋の美術全般を対象とする多種多様なオールドマスターの傑作を珍重する当館は、「アートヒストリー 」を学べる組み立てがとにかく魅力的で、そういった企画を数多く開催して下さっています。
‟西洋美術史”の流れを組む企画構成は、国内でも屈指のもの…!
わたしも、過去何度も足を運んでいる美術館です。
フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエとともに、近代建築三大巨匠の1人に数えられるル・コルビュジエ設計の建築物自体(本館)も必見。
企画展はさることながら、東京国立博物館や東京都美術館、上野動物園といった施設に囲まれた立地環境こそが、“情操教育・伝統文化教育の場”という印象です。
周辺散策するだけで、教養ある風を浴びれそうですよね♪